ある人曰く2:独特といういばらの道

先日学生と話したら、まわりの学生と自分の考えが折り合わない、と言っていた。
そして彼は、そのことを悩んでるのではなく、それが自然なんだと主張していた。
つまり彼は「独特である自分」を「自分」と捉えていたのである。

個人的には、独特であるということは素晴らしいと思う。
「かわいい」とか「そのひとらしさ」とかは、独特であることの裏返しから発生するものだと思っている。
なので、自分が社会と「違うと思った点」というのはそれらを引き出す鍵になるはずだと思う。

しかし同時に、独特さは社会との距離の話なので、閉じた社会があってこその定義だ。
社会が変わればその独特さは失われる可能性がある。
そして、自分が接する社会なんて、自分が行動すればするほど、日に日にどんどん大きくなるもので、
「独特さ」をアイデンティティーに押し出せば押し出すほど、「独特さ」を維持するのが難しくなる。

だから「独特さ」は、いばらに彩られた苦難の道なんだと思う。